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かつてイームズ夫妻が愛したオブジェ。 じっと見つめる木の鳥は、 何かを訴えかけているような・・・。 何も語らないからこそ、 こちらの想像力を掻き立てる。 自由に置いてみて、 あえて空間にちょっとした違和感をつくる。 そこから生まれるアイデアを求めて。
50年以上に渡ってイームズ夫妻の自邸「イームズ ハウス」のリビング中央に佇む黒い鳥のオブジェ。旅先で見つけたオブジェやアクセサリーの収集を楽しんでいた2人の家には、自身がデザインした作品以外にも、おもちゃや民芸品が多数飾られていました。アメリカ東部・アパラチア山脈地方の民芸品といわれる黒い鳥のオブジェは、チャールズ・イームズが撮影する写真に度々姿を現し、イームズ・ワイヤーチェアの広告写真に登場したことでも知られています。
そして2007年、彼らが愛したこの黒い鳥は、「イームズ ハウス バード」としてヴィトラから発売されました。しなやかな無垢材のボディから突き出るスチールの脚。木の温もりと洗練された雰囲気が絶妙なバランスで調和するデザインに、神経が研ぎ澄まされる感覚を覚えます。バリエーションには木目の表情豊かなウォールナット素材も追加されました。イームズ夫妻は、集めた愛着あるモノたちに囲まれて暮らすことで、さまざまなインスピレーションを受けていたと語っています。
チャールズ・イームズ(1907~1978年):ミズーリ州セントルイス生まれ。建築家、デザイナー、映像作家。 / レイ・イームズ(旧姓:カイザー)(1912~1988年):カリフォルニア州サクラメント生まれ。デザイナー、アーティスト、映画監督。 2人はデザイン学校の同僚として出会い、1941年に結婚。彼らは、手頃な価格で快適性を得ることのできる、且つ量産可能な椅子を求め、プライウッドの3次元成型技術を用いた家具開発に取り組んだ。彼らの代表作「イームズシェルチェア」は、世界中の家庭、オフィス、店舗など場所を問わず広く親しまれている。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)で家具を発表したのをきっかけに、2人のデザインユニットはその名を知られる存在となる。いち早く目を付けたジョージ・ネルソンの勧めで、1946年にハーマン・ミラー社にデザインコンサルタントとして加入。そこで多数の名作デザインを遺した。建築家、プロダクトデザイナーとしてとても有名であるが、映画や展示会のプロデュースなども手掛け、多彩な顔を持つことでも知られている。また、1942年から雑誌「arts & architecture」の編集に携わった彼らは、特集「ケース・スタディ・ハウス」の一環で自邸を建設することとなる。1949年に完成したその邸宅は、「#8(イームズハウス)」として知られ、建築界に一石を投じた。イームズ夫妻はミッドセンチュリー黄金期を築き、後世にも多大な影響を与えた人物である。
1934年、スイスで店舗什器メーカーとして創業。創業者であるウィリー&エリカ・フェルバウム夫妻は、事業拡大の中で1950年に「Vitra」を設立する。その数年後、ニューヨーク来訪の際にチャールズ&レイ・イームズの家具に魅了されたウィリーは、直接本人と面談し、イームズだけでなくジョージ・ネルソンの家具についてもヨーロッパ、中東における製造販売ライセンスを取得した。1957年から家具生産に乗り出した同社は、その後も、海外の著名なデザイナーと共に多くの名作を世に遺している。 一方で、1981年に火災に見舞われた自社工場の再建を機に、社内外におけるデザイン知識の育成、普及へも力を注ぐこととなる。同社の敷地にはオフィス、工場、ショールームの他に、ミュージアムや消防署なども建設され、その設計をフランク・ゲーリー、ザハ・ハディド、安藤忠雄といった有名建築家がそれぞれ担ったことから、「Vitra Campus」と呼ばれる個性豊かな建築が集まる“建築の聖地”を形成している。幅広い側面から“デザイン”を追求し続けているブランドである。
チャールズ・イームズ(1907~1978年):ミズーリ州セントルイス生まれ。建築家、デザイナー、映像作家。 / レイ・イームズ(旧姓:カイザー)(1912~1988年):カリフォルニア州サクラメント生まれ。デザイナー、アーティスト、映画監督。 2人はデザイン学校の同僚として出会い、1941年に結婚。彼らは、手頃な価格で快適性を得ることのできる、且つ量産可能な椅子を求め、プライウッドの3次元成型技術を用いた家具開発に取り組んだ。彼らの代表作「イームズシェルチェア」は、世界中の家庭、オフィス、店舗など場所を問わず広く親しまれている。 ニューヨーク近代美術館(MoMA)で家具を発表したのをきっかけに、2人のデザインユニットはその名を知られる存在となる。いち早く目を付けたジョージ・ネルソンの勧めで、1946年にハーマン・ミラー社にデザインコンサルタントとして加入。そこで多数の名作デザインを遺した。建築家、プロダクトデザイナーとしてとても有名であるが、映画や展示会のプロデュースなども手掛け、多彩な顔を持つことでも知られている。また、1942年から雑誌「arts & architecture」の編集に携わった彼らは、特集「ケース・スタディ・ハウス」の一環で自邸を建設することとなる。1949年に完成したその邸宅は、「#8(イームズハウス)」として知られ、建築界に一石を投じた。イームズ夫妻はミッドセンチュリー黄金期を築き、後世にも多大な影響を与えた人物である。