- Artek/STOOL E60/スツールE60/バーチ材/ナチュラルラッカー仕上げ/ブラックリノリウム お取り寄せ（約2～3週間/メーカー欠品時を除く）

北欧を代表する建築家兼プロダクトデザイナー。フィンランド・クオルタネ生まれ。モダニズム主義の影響を受けながらも、自然と共生する北欧らしさも取り入れた作品は、有機的なフォルムや素材など随所に彼のこだわりを見ることができる。「すべての人の暮らしに良いデザインを」という信念を貫き、デザイン大国・フィンランドの礎を築いた功労者である。

アルヴァ・アアルトによる「Stool60」は、北欧家具を代表するデザインのひとつといえます。1930年代初頭、試行錯誤の末辿り着いた脚部の曲げ木の技術は、良質な家具の量産化を可能にし、人々の暮らしにおける生活レベル向上に大きく寄与することとなりました。その技術「L-レッグ」を採用し、世に広めたプロダクトが「Stool60」です。これまでに800万脚以上も製造されてきた実績がその人気を物語ります。

1933年にロンドンで開催された「Wood Only展」で披露された「Stool60」は、“無垢材を成型する”という新たな可能性を世に示し、大きな反響を呼んだ。また、1935年にアルヴァ・アアルトの名建築「ヴィープリ図書館」開館に合わせて多数導入されたことにより、国内外で多くの人が知ることとなった。そして、チャールズ・イームズなどの名作デザインにも影響を与え、今に至る家具の歴史の中でも、大きな意味を持つスツールといえる。

1933年に完成した医療施設「パイミオサナトリウム」では、建築設計、インテリアデザインを手掛け、その名を一躍世界に広めることとなった。新技術「L-レッグ」の開発も、良質な量産家具の普及に多大な影響を及ぼした。また、1935年には３人のメンバーとともに「Artek」を設立し、フィンランド国内外へ優れたデザインを広めた。デザインへの関心は世界と繋がっており、彼の自邸に取り入れられた簾（すだれ）や庭のつくりから、日本への高い関心も窺うことができる。

1935年、フィンランド・ヘルシンキで創業。ニルス=グスタフ・ハール、マイレ・グリクセン、アイノ・アアルト、アルヴァ・アアルトの4人によって創業されたアルテックは、「家具を販売するだけではなく、展示会や啓蒙活動によってモダニズム文化を促進すること」を目的とした。「Artek / アルテック」は、“Art / アート（芸術）”と“Technology / テクノロジー（技術）”という、1920年代に世界を席巻したモダニズム運動のキーワードを掛け合わせた造語から名付けられたもの。数々のデザイナーとの協働によって新たなデザインを世界に発信し続けながらも、その理念は今でも受け継がれている。また、創業から現在まで80年以上に渡り、手作業と機械化のそれぞれのメリットを取り入れた生産を続けている。加えて、2006年からはじまったプロジェクト「2nd Cycle」のように、家具メーカーとしてのサステナブルな取り組みも行うなど、“デザイン”と“暮らし”をつなぐブランドでもある。