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chair
light
furniture
interior goods
tableware
まず目を惹くのは、直線と曲線が絶妙なバランスで組み合わされたY字のようなフォルム。シャープな中に柔らかさも感じるデザインであり、軽快な印象を受けます。また、脚先まで洗練された佇まいは、空間に個性的な彩りを加えてくれます。ヤコブセンのデザインを語る上で欠かせない1脚といえます。
アリンコチェア、セブンチェアと同じく9層の成形合板からなるシェルは、三次元の面でピタリと身体を支え、背もたれの“しなり”がさらに快適さを加えてくれます。特徴的なフォルムが注目されがちですが、座り心地にもヤコブセンのこだわりを伺うことができます。
グランプリチェアは、脚の種類をウッドとスチールから選ぶことができます。廃盤となっていた長い時を経て、まずはスチールベースが2008年に復刻。その後2014年に、ウッドレッグも復刻されました。ウッドレッグは耐久性を確保しながらもシャープな印象に見えるよう工夫がされており、スチールベースはスタッキングが可能という機能性も魅力です。
20世紀を代表する建築家兼プロダクトデザイナー。デザインは建物だけでなく、家具、食器、カトラリーなど多岐に渡り、“トータルデザイン”を象徴しています。ヤコブセンは、率先して新しい素材を取り入れるなど、デンマークモダンデザインの発展にも大きく寄与しました。完璧主義のもと、全てのプロダクトが計算し尽くされています。
1872年、家具職人フリッツ・ハンセンが創業。デンマーク初のスチール製家具の発表や、“セブンチェア”に見られる成形合板ラミネート加工技術でも成功を収めました。建築家や家具デザイナーとの協働によって、高品質で先進性を取り入れてきた歴史は今に受け継がれ、時代に流されないデザインを発信し続けています。