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ニューヨークを拠点に活動するレオン・ランスマイヤーは、日本の文化背景をリサーチする中で、「触れる美」の存在を見出しました。日本の器は手に取ることでより美しさを感じることができる形状と質感を持っていることに着目し、手に取りたくなる形状を持つ道具からインスピレーションを受けた特徴的なデザインを採用しました。コーヒーポットやティーポット、花瓶、マグなどの取っ手は、高度な成形技術によって膨らみを持たせ、手になじむ形状をしています。
アメリカ生まれ。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業後、アイントホーフェンに渡り、1990年代に台頭していたダッチデザインのアプローチやデザイン手法に影響を受ける。米国に戻ったあと、ニューヨークの摩天楼のペントハウスに自身のインダストリアルデザインスタジオを設立。スタジオで実際に手を動かしてつくる手法で、観察と実験を綿密に行う。複雑な手法を整理し解体していく事で、シンプルかつエレガントなデザインが生まれる。Mattiazziのための椅子ChiaroやHerman MillerのためのAGLテーブルシリーズ、HAYのためのリボルバースツールなどが代表作。作品は、サンフランシスコ近代美術館やクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館で展示され、またサンフランシスコ近代美術館とコーニングガラス美術館のパーマネントコレクションとして所蔵されている。
「2016/」は有田焼の歴史と技術を継承する、グローバルブランドです。四世紀もの間受け継がれてきた、職人による技と、海外で活躍するデザイナーの感性を融合させ、これまでにない、現代的な器のシリーズを開発しました。1616年。九州の北西部に位置する有田の山の中で偶然発見された陶石の欠片は、人々の知恵と努力によって美しい陶磁器に姿を変え、400年もの間、世界中の人々を魅了してきました。歴史や時代に翻弄されながらも、有田の人達は探求を繰り返し、色あせる事のないものづくりの精神は今日の有田を支える人達に受け継がれています。2016年。400年という節目の年に、世界に散らばる16組の優れたデザイナーと共に、新たな陶磁器ブランド「2016/」が誕生しました。「2016/」はクリエイティブディレクターである柳原照弘とショルテンアンドバーイングスが手がける「エディション」と、15組のデザイナーが手がける「スタンダード」の2つのシリーズがあります。多様な文化背景を持つデザイナー達が有田焼を再解釈し、有田の技術を結集して、世界の日常に寄り添う新たなスタンダードを生み出しました。
品質の高さを示す歴史と伝統日本有数の焼き物の産地、佐賀県・有田。この地で日本最初の磁器(白磁)が生まれたとされています。はじまりは、1616年。陶工・李参平によって歩みを始めた“有田焼”は、時とともに新しい試みを続け、現在へ受け継がれていくこととなります。1650年頃からは海外への輸出も始まり、高級磁器として名高いマイセン(ヨーロッパ初の硬質磁器窯)にも影響を与えたといわれ、世界でも通用する焼き物の一大産地へと成長を遂げます。その後時代に合わせて、業務用食器、工業製品、美術品など多彩な姿を見せてきた有田焼をそれを実現しているのは、400年の歴史に裏打ちされた確かな技術があってこそなのです。